生産者の想い

遠藤一彦さんのあけぼの大豆への想い

令和大嘗祭の供納品へ選出や地理的表示(GI)保護制度への登録、大手百貨店での販売などからブランドが認知されてきているあけぼの大豆。

あけぼの農園株式会社 代表取締役を務める遠藤一彦さんは簡単には語りつくせないあけぼの大豆への想いがあります。
あけぼの大豆は曙地区を中心に100年以上栽培されてきた歴史があり、予てより身延町内や隣接町村において一定の知名度があった一方で、その価値を十分に伝えきれていない課題がありました。「あけぼの大豆の持つポテンシャルの高さが世に広く認知されるためにもっと何か出来ることはないか?」身延町曙地区で育ちJAで地域農産物の生産管理に長く携わってきた遠藤さんは人一倍強い想いを持っていました。

あけぼの大豆は、2015年に役場が「あけぼの大豆の6次産業化」を掲げ、身延町特産「あけぼの大豆」でのまちおこしの事業化が開始されました。翌2016年の「身延町あけぼの大豆振興協議会」の立上げ時、遠藤さんはJAとして参画し、その後、6次産業事業化における「あけぼの大豆拠点施設」の管理者として、行政主導から民営化へ業務をシフトする際の基盤づくりに携わってきました。そして、2022年から指定管理者制度により事業者としてこれまで培ってきたアイデアとノウハウを活用し、生産、販路の拡大、農地管理代行、農業体験施設の運営等、さらなる発展を目指して事業の拡大に取組んでいます。

「日本一の大豆 あけぼの大豆に携わる」というやりがい

施設長である遠藤さんの業務は調理・調理員の管理、大豆の選別といったマネジメントにとどまらず、自ら畑に足を運び耕運機を使い作業も行っています。またJA勤務時の人脈の広さ・知見を活かし販売網を広げ山梨県内の直売所7店舗に商品を納め、あけぼの大豆の認知拡大に努めています。
また、他県で生産される大豆と違いあけぼの大豆は極晩成で希少性の高さが何よりの強み。少量でも品質の高さを保ち価格を落とさず生産者の収入を上げることを目指しています。
町内の生産者数も徐々に増えている中で遠藤さんが最も意識していることは”販売網と生産量のバランス”。豊作時に販売網が少ないと低価格販売とならざるを得ず、生産者に十分な売上を還元できなくなってしまうバランスの取り方に難しさを感じるころです。

今後の事業への想い

・10月収穫の枝豆については生産者収穫の全量を販売すること。
・大豆製品としては味噌の大量生産化を図ること。
・枝豆の常温のスープ、アイスなどの更なる新製品を開発していくこと。
これらの想いは様々な企業があけぼの大豆に関心を示し、あけぼの大豆の品質を活かした新商品化の話が出てきていることに繋がっています。
地域農産物の生産管理を通じて人生を歩んできた遠藤さん。「いつか、町内の高齢化による人手不足が更に進む中、曙地区であけぼの大豆を生産することに価値を見出していきたい。10月の枝豆の収穫や大豆加工品をつくる体験や古民家を改修して農泊もできる農園をつくり、地元住民を雇用してサービスの管理・販売をしていきたい」という事業の最終目標があります。
2拠点居住でも良し、週末に都心から2時間半で来ても良い、様々なライフスタイルに合わせ多くの人にあけぼの大豆と関わりを持っていただき、事業を広げて今を楽しんでいきたい。そう願いながら遠藤さんの夢は一歩ずつ着実に実現に向かって近づいてきています。